漫画『七つの大罪』にハマりすぎて 中3の1年間日誌に模写を描き続けたオタクの話

 

 

自分が通っていた中学には、“デイリーライフ”という、翌日の時間割を写す+その日あったことを認め担任に提出する連絡帳のようなものがありました。

 

こういうやつ。皆さんのとこにもありました?

 

しかし、勉強・部活・習い事で回る自分の生活に特筆するような出来事などなく、毎日義務付けられているデイリーライフの記入は正直面倒で仕方ありませんでした(たいした量でもないくせに)

そんなわけで、面倒くさがりの自分は中1の時も中2の時も適当に1,2文だけ書いて、あとは絵(ほぼ落書き)で埋めるという手段を使っていました。

 

中3の担任は部活の副顧問でかなり仲の良い先生だったため、今年もこの戦法で許されるだろう…と思い、しかし一応断りを入れておこうということで、

「自分はデイリーライフに文章を書いたことがほぼありません。毎日書くことがないので去年も一昨年も絵を描いていました。…ということで、明日から絵を描かせてください」

という文言で始めた中3のデイリーライフ。

 

翌朝に提出し帰りの会で返ってきたそれに「わかりました。楽しみにしてます(たまには文も書いてよ)」と書いてあったのを良いことに、自分は毎日書くのが面倒くさいデイリーライフをお絵かき帳へと変身させました。

 

 

しかし毎日日記を付けられないような人間に毎日描く絵が思い付くわけもなく、それならば好きな漫画でも紹介していこうということで、当時ドハマりしていた大罪を描いていくことにしました。

大罪については読み切り掲載時から週マガで追っていて、アニメ一期の放映で完全に沼入りしました。バンエレが好きすぎて狂っていました。

 

 

記念すべき(?)1日目にホークを描いたところ、担任の返信が「七つの大罪ですよね?」だった(自分は特に作品名を書いていなかった)ため、先生が大罪を知っている事実にテンションを上げ、そこから悪びれもなく1日1キャラずつ描いていく(日々の出来事などほぼ書いてない)という「お前は日誌をなんだと思っているんだ」ムーブをぶちかまし続けました。

 

ちなみに担任の返信で面白かったのは、ジョリコを描いたときの「ツンデレですね、この人」です。律儀に毎回コメントしてくれていた先生には今でも感謝しています。

 

 

そんな感じで2ヶ月経つ頃にはネタが切れ、「名シーンでも描いてくか~」と軽い気持ちで第1話から順に描いていくことにしました。6月1日のことでした。

 

 

1週間で1話、1日1コマ――絵を描くスペースが充分にあるのが平日の欄だったため話ごとに5シーンピックアップして――描き始めました。初めは自分の記憶を頼りに描いていたのですが、第3話からコミックスをチェックしつつ、台詞などもしっかり確認して描くようになりました。

 

下手くそすぎて泣けてきますね…

 

模写になった途端 一気にクオリティが上がりました(当社比)



こうして完全に模写まとめと化したデイリーライフは、次第にこだわりが強くなっていき、記入欄を無視し始め、1コマどころではなくなり、最早漫画になりました。

 

 

テスト週間(というか定期考査当日)はデイリーライフの提出がなかったため、テストが終わった日に数日分をまとめて描いていました。

 

うちは夏休みが大体7月25日~8月20日だったのですが、その間もサボらず描いていました(勿論夏休み中は提出もなければ記入する必要もない)(要するに自分は毎日書くのが面倒くさいと思っていたデイリーライフを自ら進んで毎日描いていた)。この頃はばっちょ式鎧を描くことにハマっていました(大変でもあったけど)

 

字体にもこだわり始めてます

 

9月に入ると3巻に突入しました(それを書くと担任に「…。」と返されました)

後期になるとデイリーライフが新調されるのですが、相も変わらず模写をし続けました。最推しのバンさんの過去が明かされるところだったので一層力が入っていましたね…。

 

バンさんは服が何気にハイコスト…

 

バンエレ最高!

 

11月には4巻に入り、エレイン(というかバンエレ)を描ける喜びに模写だけでなくコメント(解説)の熱量もキモかったです。爆炎を描くのが楽しくもありました。

また、11月は3泊4日の修学旅行もあったのですが、阿呆なのでキャリーケースに大罪全巻を詰めて持っていきました。阿呆ですね。修学旅行楽しかったです。

 

冬休みも描き続け、年明けには喧嘩祭りに入っていたので戦闘シーンを描くのに夢中になり、この頃にはデイリーライフの枠ガン無視模写がデフォルトみたいになっていました。

 

枠ってなんだろう…

 

2月に6巻に突入し、卒業準備でデイリーライフの提出&返信もまちまちになり、3月9日、第41話の模写を最後に、中3のデイリーライフは終了しました。

 

ちなみに自分はこの年GWと年明け1月にそれぞれインフルに罹ったのですが(笑)、その間も飽きずに描いてました^^

 

抜粋してお気に入りのシーンをば。

 

 

何が自分をそうさせていたのかは分かりませんが、今考えても頭おかしかったなって思います。最終学年なこともあってそれなりに忙しかったし(中高一貫だったので受験はなかったけど)(自称)進学校だから土日とか模試で潰れるし、ベ○ッセとズブズブ(言い方)だし、部活も引退とか存在しないし、習い事も相変わらず忙しかったし…。

 

ちなみに自分はこの年学年10位内に入ることを目標に(担任とも約束して)勉強にめちゃくちゃ力を入れていました。中高一貫あるある(?)で、高校受験がない分中だるみする人も少なくなく、自分はそうはなりたくなかったし、相対的に成績を上げやすいだろうという目論見もありました。

 

テスト週間には漫画禁止を掲げ(そのため模写も溜っていた)、部活も習い事も継続している中必死に勉強して、同じかそれ以上の熱量を持ってデイリーライフを描き続けていました。

 

睡眠時間を削った日は数知れず、朝の時間に提出ギリギリまで清書しているのがいつもの光景……やっぱりどう考えても阿呆でした。

それでも毎日飽きもせず描き続けられたのは、大罪が好きという気持ちと、毎回コメントしてくれる担任の存在と、継続していくにつれ学年で有名になりクラスメイトだけでなく他クラスの人もわざわざ見に来てくれたりしていたからだろうなと思います。

 

布教しよう、と描き始めたデイリーライフは、見事その役割を果たしてくれました。人数の多い学校でなかったこともありますが、恐らく、当時の同級生は全員『七つの大罪』を認知していたと思います。

 

中3最後の定期考査は11位という結果に終わり、担任との約束は果たせませんでしたが、それでも学年1位の教科や満点を獲得した教科もあり、過去最高の成績を修めることができました。

習い事や部活の成績もそれなりに残すことができ、順風満帆な最終学年生活を送れたな、と今でも思います。

 

 

こうやって振り返ってみると、この時の自分が人生で一番努力していたし輝いていたなと思わずにはいられません…恐らく、やるべきことと趣味の両方で緩急を付けられていたんだろうなと思います。今やクソみたいな大学生活を終え社会人という新たな扉をくぐった自分ですが、このブログを機に己を振り返ることができたので、もう少し、頑張っていこうかなと思います。

 

 

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

 

ピクシブに模写全部まとめてあります

www.pixiv.net

 

最初の方と最後の方で確実に熱量に落差がある(どころか最初は模写ですらない)のですが、このブログと共にそれも含めて達貴の成長をお楽しみいただけましたら幸いです。

 

 

大罪の続編『黙示録の四騎士』もばちぼこに面白いことですし、今後も定期的に模写していけたらなと思います。ランギネ最高!

 

それでは、またどこかで。ありがとうございました!